採用基準が決まらない会社は、ここが曖昧です――「自社の価値」を言語化する4つのSTEP | Articulate Your Company Values

採用基準を決めようとしても、なぜ決まらないのか?
「どんな人を採用したいですか?」
経営者や人事にそう尋ねると、
「主体性のある人」「コミュニケーション能力が高い人」「会社の価値観に合う人」
といった言葉が出てきます。
しかし、面接官が変わると判断が変わる。
求人票に書かれている会社の魅力と、面接で語られる会社の魅力も違う。
せっかく採用した人が、
「思っていた会社と違った」
と感じて辞めてしまうこともある。
採用活動を続けているのに、なぜか同じ問題が繰り返される。
こうした会社には、共通していることがあります。
それは、採用基準そのものではなく、その前提となる「自社の価値」が曖昧になっていることです。
採用の土台は「自社の価値」を言語化すること
共感Workでは、
「採用の土台=自社の価値を言語化すること」
と考えています。
これは「採用基準をつくること」と同じではありません。
採用基準を先につくろうとすると、
「どんな人を採るか」「何を評価するか」「面接で何を聞くか」
という、選別の視点から始まりやすくなります。
しかし、その前に必要なのは、
「私たちは何を大切にしている会社なのか」「なぜ、この会社が存在するのか」「誰に、どんな価値を提供しているのか」「これから、どこへ向かうのか」
を明確にすることです。
自社の価値が言語化されれば、その価値をもとに採用基準を考えることができます。
つまり、
自社の価値↓判断の基準↓採用の考え方↓採用基準
という順番です。
採用基準は、最初につくるものではなく、自社の価値から導かれるものなのです。
なぜ「自社の価値」が採用だけの話ではないのか
ここに、採用を考える上でもう一つ重要な視点があります。
多くの企業では、
採用マーケティングブランディングSNS営業経営
を、それぞれ別の活動として捉えています。
採用は人事。
マーケティングはマーケティング部門。
SNSは広報。
ブランディングは経営や専門会社。
それぞれに担当者がいて、それぞれに施策があります。
しかし、本来これらの活動の根には、共通する問いがあります。
「私たちは何者なのか」
「何を大切にしているのか」
「誰に、どんな価値を提供するのか」
「なぜ、この会社を選ぶ理由があるのか」
つまり、自社の価値です。
だからこそ、採用とマーケティングは完全に別のロジックで動いているわけではありません。
施策が違うだけで、その根にある「自社の価値」はつながっています。
「点」で考えるから、会社の発信が分断される
たとえば、
求人票では「成長できる会社」と伝えている。
SNSでは「社員同士の仲が良い会社」と発信している。
営業では「顧客に寄り添う会社」と説明している。
経営者は「社会を変える会社」と語っている。
それぞれが間違っているとは限りません。
しかし、それらを一本につなぐ「自社の価値」が定義されていなければ、受け取る側には、それぞれ違う会社のように見える可能性があります。
一方、自社の価値が明確であれば、表現は違っても、その根にある考え方は一致します。
求人票では「働く理由」として。
マーケティングでは「選ぶ理由」として。
SNSでは「会社が大切にしていること」として。
営業では「自社だから提供できる価値」として。
同じ価値を、それぞれの場面に合わせて表現できるようになります。
大切なのは、すべての発信で同じ言葉を使うことではありません。
「同じ価値から、それぞれの言葉が生まれている」
という状態です。
これが、点ではなく線でつながった状態です。
自社の価値を言語化する4つのステップ
では、自社の価値はどうやって言語化するのか。
共感Workでは、4つの視点から整理していきます。
STEP 1:経営の根幹定義
会社の「なぜ・どこへ」を経営陣から引き出す
まず最初に、経営陣が「我々は何のために存在し、どこへ向かうのか」を、自分たちの言葉で語れる状態をつくります。
ビジョン・ミッション・バリューの再定義。中長期経営目標と人材要件の紐づけ――ここが曖昧だと、その後のすべてがブレます。
STEP 2:自社の現状理解
今の「強み・現実」を客観データで把握する
「なんとなく強み」で語っていませんか?
自社の強み・弱みの棚卸し、競合比較、過去の成功体験の整理――データと事実に基づいて、今の自社が「どの位置に立っているのか」を正確に把握します。
STEP 3:現場の声
経営陣の理想と現場の現実のギャップを可視化する
経営陣が語る「理想の会社」と、現場社員が感じる「現実の会社」――このギャップこそが、組織の最も根深い疲弊の原因です。
現場社員へのヒアリングを通じて、経営陣が知らない現場の本音を拾い上げ、理想と現実のギャップを可視化します。
STEP 4:採用基準の土台
①〜③を統合し、「自社の価値」を一つの言語として定義する
ここまでの3つ――経営の根幹・自社の現実・現場の声――すべてを統合します。
価値観・行動指針・求める人材像を、「誰もが共感し、使える言葉」 としてまとめる。これが、自社の価値の言語化です。
自社の価値が言語化されると、採用の見え方が変わる
自社の価値が明確になると、採用に対する問いも変わります。
「どんな人を採用すればいいのか」
から、
「この会社が大切にする価値を、一緒につくっていけるのはどんな人なのか」
へ。
求人票も変わります。
面接で聞くことも変わります。
面接官によって判断が違う理由も見えてきます。
候補者に伝える会社の魅力も、
「成長できます」「アットホームな職場です」「福利厚生が充実しています」
といった一般的な表現だけではなく、
「この会社だからこそ大切にしているもの」
として伝えられるようになります。
採用とは、人を集めて選ぶだけの活動ではありません。
「どんな会社なのか」を伝え、
「その価値を理解し、共に働く人」と出会う活動でもあります。
そして、その言葉はマーケティングにもつながる
ここで、最初の問いに戻ります。
なぜ、採用とマーケティングを別々に考える必要があるのでしょうか。
もちろん、対象も手段も違います。
しかし、その根にある「自社の価値」は共通しています。
採用では、その価値を「働く理由」として伝える。
マーケティングでは、その価値を「選ぶ理由」として伝える。
SNSでは、その価値を日々の発信として表現する。
営業では、その価値を顧客への提供価値として伝える。
だからこそ、最初に自社の価値を言語化する。
それが、採用とマーケティングを同じ土台から考えるための最初の一歩になります。
しかし、ここで終わりではありません
ここが、共感Workの考える「自社価値の言語化」と、単なる理念整理との大きな違いです。
自社の価値を言葉にしただけでは、組織は変わりません。
立派な言葉を掲げても、
経営者しか理解していない。
社員は意味を説明できない。
面接官は自分の経験で判断する。
管理職はそれぞれ違う基準で部下を見る。
新しい社員が入るたびに、また一から教える。
こうなれば、結局は属人的な組織に戻ってしまいます。
だからこそ、自社の価値を言語化することは「完成」ではなく、「始まり」なのです。
自社の価値を、組織の判断と行動につなげる
ここからEmpathy Action 12S Framework™が機能します。
自社の価値を単なる言葉として終わらせるのではなく、
人が何を感じ、何を意味づけ、どう考え、何を判断し、何が動機となり、どのように行動するのか。
その流れを構造として捉えます。
そして、自社の価値を組織の判断や行動へつないでいきます。
例えば、
経営者の言葉↓組織の判断基準↓採用基準↓面接での判断↓評価↓マネジメント↓日々の行動
というように、一つの価値を組織の中で再現できる構造へ落とし込んでいく。
ここに、Empathy Action 12S Framework™を使う意味があります。
目指すのは、単に「同じことをする仕組み」ではありません。
人が変わっても、
「この会社では、何を基準に考えるのか」「なぜ、この判断をするのか」「その価値を、どのような行動に変えるのか」
が共有されている状態です。
つまり、個人の経験や勘に依存していた判断を、組織として共有できる構造へ変えていく。
それが、属人化を防ぎ、再現性の高い組織をつくるための出発点になります。
企業が得られる7つの価値
自社の価値を起点に、組織の判断と行動までをつないでいくことで、企業にはさまざまな変化が生まれます。
優秀な人材の退職を防ぐ
社員が「自分はこの会社で何を大切にして働いているのか」を理解できるようになる。
会社が目指していることと、自分の仕事とのつながりも見えやすくなります。
単に制度を整えるだけではなく、「ここで働く意味」を感じられる環境づくりにつながります。
判断・意思決定の流れが共有され、組織全体のスピードが上がる
「何を基準に判断するのか」が共有されれば、すべてを上司に確認する必要がなくなっていきます。
個人の経験や勘だけに頼るのではなく、組織として共有された判断の流れから、自分で考えられるようになる。
結果として、意思決定のスピードを高めることにつながります。
今まで見えなかった新しい視点が生まれる
自社の価値を一つの立場だけから決めるのではなく、経営、現場、顧客など複数の視点から捉える。
すると、これまで「当たり前」とされていたことの中に、新しい価値や課題が見えてくることがあります。
「点」を「線」につなぐ統合設計で、バラバラだった施策がひとつの流れになる
採用だけ。
マーケティングだけ。
SNSだけ。
評価制度だけ。
といった個別施策ではなく、共通する価値を起点としてつなげる。
採用で定義した価値が、発信につながり、面接につながり、評価やマネジメントにもつながる。
組織の中に、一つのロジックが流れるようになります。
社員の新しい意見が拾い上げられ、環境づくりに活かされる
会社が大切にする価値が共有されているからこそ、社員は自分の経験や違和感を、組織をより良くするための意見として出しやすくなります。
経営だけが組織をつくるのではなく、現場の視点も組織づくりに活かされるようになります。
組織内に共感が生まれ、価値観がすり合わせられる
価値観を一方的に押しつけるのではありません。
経営と現場、それぞれが持っている考えを理解し、その違いを可視化しながら、共通する価値をすり合わせていく。
その過程そのものが、組織内の共感につながります。
当事者意識が生まれ、社員が自発的に動く組織になる
最終的に目指すのは、「言われたから動く」組織ではありません。
自分たちが理解し、納得し、自分の仕事とのつながりを感じているからこそ、自分で考えて動く。
自社の価値が、社員一人ひとりの判断と行動につながっていく。
そこに、当事者意識が生まれます。
「言葉」から「再現できる組織」へ
ここまで来ると、「自社の価値を言語化する」という言葉の意味も変わってきます。
単に、
「会社の理念を文章にする」
という話ではありません。
自社の中に存在している価値を見つける。
それを言葉にする。
その言葉を判断基準につなげる。
判断基準を採用やマネジメントに落とし込む。
さらに、人の認知、感情、判断、動機、行動の流れまで捉える。
そして、個人の経験や勘に依存せず、組織の中で再現できる構造へ変えていく。
この一連の流れの起点が、「自社の価値の言語化」です。
だから、このセッションは「採用基準をつくるためだけのセッション」ではありません。
採用を入口として、組織そのものの判断と行動を変えていくための起点です。
組織の未来は、「何をするか」の前に決まっている
採用がうまくいかない。
社員が定着しない。
面接官によって判断が違う。
経営と現場の認識が合わない。
新しい施策を始めても続かない。
社員が指示を待ってしまう。
こうした問題が起きるたびに、新しい施策を追加していく。
しかし、その前に確認するべきことがあります。
「私たちは、何を価値としている会社なのか。」
そして、
「その価値は、組織の中でどのような判断と行動として現れているのか。」
この2つがつながっていなければ、どれだけ施策を増やしても、また別の場所で同じ問題が起きる可能性があります。
だから共感Workでは、まず「自社の価値」を言語化する。
そこを起点に、採用、マーケティング、発信、判断、評価、マネジメント、行動へとつないでいく。
「点」を増やすのではなく、「線」にする。
そして、その線を組織の中で再現できる構造にしていく。
それが、共感Work採用戦略の最初のセッションです。
最後に
採用基準が決まらない。
求人票を何度書き直しても、採用が変わらない。
面接官によって判断が違う。
採用した人が「思っていた会社と違った」と感じる。
マーケティングと採用の発信がつながらない。
社員が会社の価値を自分の言葉で語れない。
もし、こうした問題が複数存在しているのであれば、個別の施策を増やす前に、一度立ち止まって考える必要があります。
「私たちは、何を価値としている会社なのか。」
その答えを、経営だけではなく、現場や顧客の視点も含めて捉え直す。
そして、その価値を組織の判断と行動につなげていく。
自社の価値を言語化することは、ゴールではありません。
採用とマーケティングをつなぐためだけでもありません。
属人化を防ぎ、組織に判断のロジックを残し、再現性の高い仕組みへ変えていく。
そのための、最初の一歩です。
共感Work採用戦略は、ここから始まります。
まずは、無料相談から
この記事でご紹介した「自社の価値を言語化する4つのステップ」は、共感Work 採用戦略 ファーストセッションとして、実際に経営陣・人事・現場と共に進めていくプログラムです。
「採用基準が決まらない」「経営陣と現場の認識が合わない」「自社の軸を明確にしたい」――そんな悩みをお持ちでしたら、まずは無料相談から始めてみませんか?
現状を整理し、最初の一歩を共に設計します。



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